【スキンケア解説】使用順番でキレイに差がつく!『効果的な美容成分の使用順番』とは?

スキンケア解説

スキンケア製品の使用順を気にして使用していますか?

「化粧水の次に美容液、最後にクリーム」と何となく使っていると、美容成分の効果がきちんとお肌に届かないことも…。

導入美容液や先行乳液など使用順を指定している商品もあるように、実はスキンケアの使用する順番はとっても大事!

今回は、美容成分の効果を正しく発揮させるために重要な、「美容成分の効果的な使用順番」について解説します。

1.「美容成分の浸透」と「肌の特性」の関係は?

美容成分の浸透を考えるにあたり、肌の構造を知ることは非常に大事です。

肌は何層にも分かれており、肌表面から角質層、顆粒層、有棘層、基底層、そして真皮と続きます。

肌の一番表面にある角質層は「疎水性が高い(水が馴染みにくく、油が馴染みやすい)」という特性をもっています。

疎水性という特性をもつ角質層では、「水溶性成分」の浸透が難しく、油性の高い「脂溶性成分」は比較的浸透しやすいということです。

また、角質層より下は親水性のため、逆に「水溶性成分」の方が浸透しやすくなっています。

代表的な美容成分を、「水溶性成分」と「脂溶性成分」に分類してみました。

このように肌の特性と美容成分の浸透には関係性があります。

美容成分をきちんと肌に届けるには、その成分の特徴を理解し、化粧品中の水分構成比や使用手順を設定することが重要になります。

2.美容成分「浸透」のための化粧品の選び方

「水溶性成分」「脂溶性成分」の角質層への浸透を高めるためには、それらの成分と反対の性質の製剤に配合すれば良いと考えられています。

つまり、「水溶性成分」は油分が多いクリーム・軟膏・オイルゲルといった油系基剤に、「脂溶性成分」は水分が多い化粧水・美容液・ジェルといった水系基剤に配合した方が良いというわけです。

たとえば、レチノールといった「脂溶性成分」を水系基剤の中に配合した場合、肌に塗布すると、より相性の良い疎水性の角質層に移動しようと動き、浸透が高まります。

この性質しっかり理解すると、より美容成分を浸透させるための使用順番を考えることができるようになります。

では、具体的な使い方をみていきましょう!

水溶性成分を浸透させるための化粧品選びと、塗る順番のコツ

ビタミンC等の水溶性成分をより浸透させるためには、油系基剤に配合されている方が良いと前章でお話ししました。

しかし、水系の美容液だとしても、順番を考えればしっかりと浸透させることが可能です。

では、水溶性成分を浸透させるためのスキンケアの効果的な順番を考えてみましょう。

角質層が疎水性で水溶性成分が浸透しにくい特性があります

それを解決するためには、届けたい水溶性成分を塗布する前に、角質層を化粧水などでしっかりと潤わせることが重要です。

先に水分が多く含まれている化粧品(化粧水など)をしっかり肌に塗布してなじませることで、角質層内を水分で満たします。

そうすると、角質層の疎水性が弱まり、水溶性成分が浸透しやすくなります。

油系基剤に水溶性成分が入っていた場合、その浸透はより高まります。 もしくは、届けたい水溶性成分を塗布した後に、油分の多い化粧品(クリーム・オイルなど)でしっかりと蓋をしてあげることもオススメです。

脂溶性成分を浸透させるための化粧品選びと、塗る順番のコツ

レチノールなどの脂溶性成分の浸透が高まるのは、水系基材に配合されているときです。

レチノール化粧品はクリーム等の油系基剤が多いため、意外に思った方もいるかもしれません。

脂溶性成分は油に溶けやすいため油系基剤に配合する方が簡易で、商品数も多いと思います。

そのような場合、少しでも浸透を高めるためには、特に使用順に注意が必要です。

では、脂溶性成分を浸透させるためのスキンケアの効果的な順番を考えてみましょう。

<脂溶性成分を水系基材に配合している場合>

化粧水の前に使用するのが一番効果的だと考えられます。

化粧水前の角質層は疎水性が高いため、脂溶性成分が浸透しやすい状態だからです。

また、届けたい脂溶性成分を塗布した後に、水分たっぷりの化粧水、シートマスク、ジェルパック等を使用すると、水分から逃れようと「脂溶性成分」が角質層の奥に浸透しようとするのでオススメです。

最近では「先行レチノール」といって、化粧水の前にレチノール美容液を使用することを推奨する商品もでてきています。

<脂溶性成分を油系基材に配合している場合>

この場合は、使用順番を総合的に考えなければならず、注意が必要です。

脂溶性成分の浸透だけを考えるのであれば、水系基材と同様に化粧水前に使用するのがベストです。

しかし、油が多い化粧品を最初に使用すると、後の化粧水や美容液などの浸透を妨げ、効果を半減させる可能性があります。

そのため、オイルリッチなレチノールクリームやオイル美容液などは、化粧水→美容液→クリームの後に使用することを推奨されている商品が多いです。

まとめ

今回は、美容成分を「水溶性成分」と「脂溶性成分」に分け、高浸透のための配合条件や使用順番について解説させて頂きました。

ここまでお話ししたのは基本的な浸透の仕組みであり、化粧品の製剤技術は日々進化しています。

商品によって適切な使用順が異なる場合もありますので、各ブランドの使用方法にしたがってください。

今まで、何気なくスキンケアを使用していたという方も多いはず!

せっかく使用するなら、日々のスキンケアがもっと効果的になり、「キレイに差がつく」美容成分の特徴や使用順番について、ぜひ考えてみてください。

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